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部屋の片づけをしていたら、韓国の大学に通っていた頃に書いた短いレポート?が見つかりました。
韓国の大学に在学中に「国語と作文」という講義で書いたものです。
私が卒業したソウルにある某大学には、全学科共通の必須科目として「国語と作文」という講義がありました。
通常は1年生の前期に受講する講義で、大学でのレポートの書き方やプレゼンの進め方を学習します。
もちろん韓国語でどうやってレポートを書いて、プレゼンをするか…という内容です。
そう、韓国語で…苦笑
私みたいな留学生が韓国人の学生と一緒に「国語と作文」を受講するのは、だいぶ無理がありますよね。
大学側が配慮してくれたようで、「国語と作文」という講義に関しては2年に1回ぐらいのペースで留学生クラスを開設してくれていました。
「国語と作文」の留学生クラスでは、学期を通してレポートやプレゼンの方法を、簡単な課題で段階を踏みながら学びます。
そして最終的には、ちゃんとしたレポートを書く+チームでのプレゼン発表をして学期が終わりました。
余談ですが、チームプレゼンは3人一組で、私はアメリカ人&ベトナム人とチームを組みました。
講義で学んだことについて、具体的な話をすると…
- 引用や参照の入れ方
- 概論から展開、まとめまでの構成について(詳細は忘れてしまいました…)
- 文字数や細かな決まり(スペースの開け方、改行のタイミング)
などなど、レポートの基礎を学んだことは大学生活でとっても役に立ちました。
と言っても、受講したのが4年前期だったので遅すぎた感は否めません。苦笑
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今回見つけたのは、「国語と作文」という講義で簡単な課題として提出した、A4一枚分のエッセイのようなものです。
与えられた主題に沿って書いたのか、私が書きたかったのか今となっては忘れてしまいましたが、韓国語の「우리(うり):私たち」という言葉と韓国人の特徴についてのエッセイです。
【NAVER日本語辞典 우리より】
우리(うり):私たち
よくドラマやニュースで韓国の人が「ウリ」という言葉を使っているシーンを見ると思います。
その「ウリ」という言葉にスポットを当てて書いたエッセイです。
タイトルは「外国人から見た韓国の「ウリ」文化と韓国人の特性」です。
↓↓そのエッセイがこちら
今読み返しても「ほんとその通りだよ。留学生時代の自分の着眼点ナイス!」と思うくらい、よく書けていると思います。笑
日本語に訳してみました。
あくまで私個人の考えですが、そんなに長くないので読んでみてもらえるとうれしいです。
※注意
- 「ウリ」=「私たちの」と解釈して読んでみてください。
- 大学名、学科名は○○で伏せました。
- 私の本名の箇所は、annieに変えています。
外国人から見た韓国の「ウリ」文化と韓国人の特性
「ウリ」という言葉ほど韓国人の特性をあらわしている言葉はないと思う。
韓国人は「ウリ家(私たちの家)」「ウリお母さん(私たちのお母さん)」「ウリ国(私たちの国=韓国)」「ウリ言葉(私たちの言葉=韓国語)」「ウリ学校(私たちの学校)」という風に「ウリ」という言葉をよく使う。
これは日本にはない文化のため、最初はなぜ「韓国」ではなく「ウリ国(私たちの国)」なのか、なぜ「家」や「お母さん」の前に「ウリ」を付けるのか、この文化に慣れることが出来なかった。
今でも、日本語に訳すことが難しい韓国語の表現のうちのひとつだと考えている。
韓国に比べると個人主義だと見ることもできる日本では、韓国の社会で使われる「ウリ」という概念がないように思う。
日本人はどんな時でも他人に親切な反面、どんなに親しい人であってもある程度の礼儀を守り、一定の距離を保つように心がける傾向がある。
このような日本人の特性は、韓国人の目には個人主義で冷徹と見えるのかもしれない。
私が韓国に来てすぐに、「ウリ」という言葉によってあまり気分の良くない思いをすることが多かった。
韓国人が私に対して「ウリ国(私たちの国=韓国)の人じゃないね?」「ウリ言葉(私たちの言葉=韓国語)をどうやって勉強したの?」と尋ねる度に、その質問で使われている「ウリ」に属していない私は疎外感を感じた。
みんなの質問の言葉の中には、私を「ウリ国」でない日本から来た外国人だと考え、「外部の人だ」という見方が含まれていたからだ。
しかし韓国で長い間生活をするなかで、よく遊ぶ友達のグループができ、○○大学○○学科という一つの集団に属することになった。
そのグループの友達は私を「ウリannie」と呼び、お金がない時にはごちそうをしてくれるし終電を逃した時には家に泊めてくれたりもする。
○○学科の先輩たちもまた「ウリ学科のannie」と可愛がってくれ、面白い講義を教えてくれたり日本語の家庭教師のアルバイトの紹介まで、様々な面で私の学校生活をサポートしてくれている。
このような経験から、韓国社会ではたくさんの知り合いを持ち何らかの集団に所属することが、生活するために重要なのではないかと考えるようになった。
韓国人は対人関係において、相手が「ウリ」なのか「他人」なのかをとても重視しているようだ。
「ウリ」という集団に属する者に対してはためらいもなく何でもしてあげる反面、他人だと認識されると時には冷徹になる。
これが韓国人の情であり、またある意味においては今日の人脈主義社会を作った原因ではないだろうか。
「ウリ」という一つの言葉の中に、時には情に厚く時には冷徹でもある韓国人の両面的な国民性と、現在の韓国社会の特徴であり問題点でもある人脈主義の背景を垣間見ることができる。
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私個人の考えなのであしからず。
みなさんそれぞれ考え方、感じ方が違うと思うので…
このエッセイを書いたとき、私は大学4年生でした。
「国語と作文」は通常であれば1年生が受講する科目なのですが、留学生クラスが2年に1回ほどしか開設されていないため、専攻と重なっちゃったりで4年生になるまで受講のタイミングがあわなかったんです。
大学に入学する前に1年弱ソウルにある語学学校に通っていました。
このエッセイは、韓国生活5年目を迎えたころの私が、自分の経験を踏まえて分析をした内容です。
韓国ドラマを観る方は「ウリ(私たち、私たちの)」という言葉をよく耳にすると思います。
日本語の「私たち、私たちの」以上に、韓国人は「ウリ」を日常会話で連発しています。
「ウリ」の中に入ってしまえば、韓国の人はめちゃめちゃ親切です。
ただ「ウリ」に属さない他人に対しては、ちょっと冷たい気もします。
「親しき仲にも礼儀あり」の日本とは対照的だなぁと感じます。
人にもよる…というのが大前提ですが、人との距離の取り方や身内と他人の線引きに対する考え方が、日韓でちょっと違うのかなぁと。
韓国は良くも悪くも人脈が重要な社会です。
「ウリ」という言葉が、その人脈主義を反映しているように思います。
繰り返しますが、これはあくまでも私個人の考えなので「そう感じる人もいるんだなぁ」って感じで流してください。
韓国留学に興味がある方、韓国生活に興味がある方に少しでもこのエッセイが参考になれば幸いです。
韓国留学中のことに関して書いている記事が他にもあるので、見てもらえるとうれしいです♪
↓↓
韓流コラムvol.2 韓国の大学に入学して一番辛かったことはズバリ「勉強」!!
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コメント
とても面白いです。
韓国ドラマをよく見ますが、何にでもウリを
付けてる気がします。
他人にヒョン、オッパ、ヌナ、オンニって呼ぶのも
日本人にはない感覚ですよね。
あきさん
コメントありがとうございます^^
ドラマの中でもよく「ウリ」を言っていますよね。
言葉を学ぶには、その国の文化も一緒に理解しないと上手く使いこなせないんだなぁと考えさせられた単語が「ウリ」でした。
またぜひ遊びに来てくださいね♪