少し前から、韓国の小説やエッセイ本にハマっています。
最近は和訳されたものがたくさん出版されているので、日本語で読んだり韓国の教保文庫から原書を取り寄せたり。
ちょこちょこ読み進めて楽しんでいます。
今回は韓国の小説を読んでいて気になっていたことを調べてみます。
それは、日本でも翻訳されている小説「アーモンド」の表紙のイラスト。
上の写真は韓国語の原書ですが、日本でもイラストはそのまま表紙に使われているので、目にしたことがある人も多いのでは。
本屋さんでよく目にします。
あと日本のドラマ「婚姻届けに判を捺しただけですが」で、清野菜々ちゃんの職場に置かれているのが見えて「あぁ、日本でも売れてるんだな」と思いました。
↓↓検索して見つけたドラマセットの写真。右下にアーモンドが写り込んでいます。
【LapitaさんHPより】
私は韓国語のソフトカバー版で読みました。
ソフトカバー版は背景色は異なるものの、同じ男の子の無表情なイラスト。
この男の子の無機質な表情、一度見ただけで忘れられなくないですか?
男の子の表情が小説の内容と一致してる。
本当にこの表紙にした韓国の出版社さん、そのままの表紙を使った日本の出版社さん、グッジョブ!って思いました。(←何者?笑)
表紙が全く違うものだったら、ここまで韓国と日本でヒットしていたのだろうか…?
「たられば」はご法度ですが、アーモンドの表紙についてはそう思わずにはいられません。
と、「アーモンド」の表紙の少年が私の頭の片隅にずっといたわけです。
そんな時、教保文庫のサイトのトップに、本の表紙イラストのスポットライトをあてたイベントのお知らせが出てきました。
既に終了しているイベントですが、リンクを貼っておきます。
【2022 문학 데일리 플래너より】
本の表紙を手掛けるイラストレーター別に、出版されている本を紹介しているイベントでした。
このイベントのページを見て、イラストレーターが「0.1」という方だと知りました。
そこから気になってインスタグラムを調べてみたり、プロフィールを見つけたので紹介します。
***
まずはお名前から。
「0.1」は韓国語で「ヨンジョムイル」と読みます。
0:ヨン
.:ジョム
1:イル
個人的に興味深かったのが、「0.1」は姉妹ユニットだということ。
私も二人姉妹なので、姉妹でイラスト作業って面白いなぁと。
先にリンクから貼ると、
tumblrが公式サイトの役割を果たしているようです。
お二人のインタビューが載っている記事(2022年2月14日付け)を見つけたので紹介します。
tumblrにも詳細なプロフィールが見当たらず、このインタビュー記事が分かりやすかった。
하나의 선을 함께 잇다. 일러스트레이터 0.1의 호흡법
ひとつの線を一緒に作る。イラストレーター0.1の呼吸法
記事によると、人物を描くときにはお姉さんが身体を、妹さんが顔を描いているそうです。
「0.1」というユニット名は、二人の名前からとっているそう。
추지영(チュ・ジヨン):韓国語で0を「ヨン」といいます
추지원(チュ・ジウォン):英語のoneの発音が、韓国語では「ウォン」になる
青字の部分、「ヨン」と「ウォン」がそれぞれ「0」と「1」になるので、あわせて「0.1(ヨン・ジョム・イル)」というユニット名にしたそう。
おしゃれですね。
ちなみにこの姉妹の場合、「지(じ)」がとるりむじゃかなと。
↓↓以前に書いた韓国人の「とるりむじゃ」についてのブログ
インタビュー記事にはお二人の姿や作業部屋の様子など、写真付きで紹介されているのでもじよければご覧になってください。
妹さんのインスタグラムでは、小説「アーモンド」の表紙を担当したことがポストされていました。
他にも「우리가 우리를 우리라고 부를 때」、日本語訳されている「アーモンド」と同じ作家さんの「三十の反撃」の表紙も0.1が手がけています。
お二人のインスタを見ていると、イベントでグッズを販売したりノベルティとして配布していることもあるみたい。
めちゃめちゃかわいい、、というよりおしゃれですよね。
いつかコロナが終わって、韓国に行く機会があって、イベント日と重なれば何かしらグッズをゲットしたい。(いつになるかな…)
インスタでの告知や、フェアの公式サイトから調べると、少なくとも2015年、2016年、2017年、2019年には「東京アートブックフェア」というイベントに参加していたようです。
グッズの販売もしていた様子。また日本に来てくれたらいいのにな。
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ここでちょっと余談ですが…
イラストって、「あぁ、あの人が描いたやつ!」って分かりますよね。
好き嫌いが分かれるものだと思うんですが、「あの人が描いたやつ!」と個性が隠し切れないものってすごいなぁと感じます。
文章や曲もそういう部分あるけど、イラストほど鮮明で確実ではないような。
インスタやtumblrで「0.1」の他の作品を見たら、「アーモンドの表紙のイラストだ!」とすぐ分かるはずです。本当に不思議。
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今回は小説「アーモンド」の表紙イラストをてがけるイラストユニット「0.1」について調べたことを書いてみました。
ユニットということは、藤子不二雄的な感じでしょうか。(古い?笑)
姉妹ユニットというのが面白いですよね。
「無表情」「無機質」「寂しげ」といった単語が浮かぶ、0.1のイラスト。
好きとか嫌いといった分類ではなく、静かだけど強烈な印象が私の心に残りました。
また機会があれば、日本か韓国でグッズを買いに行ってみたいな。
最近はドラマやK-popよりも、韓国の本にハマっています。
また書きたいことがあれば更新していきますので、引き続きよろしくお願いします。
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