【辞書にはのっていないであろう韓国語講座 vol.6】 秋に乗る

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東京は最近曇りや雨ばかりで、しばらく太陽をちゃんと見ていない気がします。

すっかり秋になりましたね。

今回は、秋に関連する韓国語を紹介したいと思います。

「辞書にはのっていないであろう韓国語講座」、第6弾です。

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가을 타다(かうる ただ):秋に乗る

助詞「~을(うる):~を」を入れて「가을을 타다(かうるる ただ)」とよく使われるフレーズです。

直訳をして「秋に乗る」と言っても、「???」となりますよね。

日本語で言うと…

「秋になると何とも言えない、寂しくてやりきれない気分になる」

「秋の天気・気候のせいでセンチメンタルな気持ちになる」

と言った感じでしょうか?

(タイトルと矛盾していますが、辞書にちゃんとのっているフレーズです)

「秋に乗る」という感情は、センチメンタル、感傷的、寂しい…といった単語が当てはまるように思います。

秋先の会話でよくある例を挙げます。

A「最近何かすごく寂しくて…」

B「どうしたの、秋に乗ってるの?」

こんなA君とB君(ふたりは友達)の会話がよく見られます。

この「秋に乗る」という感覚、私も秋になると感じることがあります。

つい先日ですが夜の7時, 8時ごろにひとりで外を歩いていると、何とも言えない寂しい気持ちに襲われました。

「ちょっと前までこの時間も明るかったのになぁ」

とか、

「何か孤独だなぁ」

と感じることがあります。

この感覚が「秋に乗る」なんですよね。

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2016年9月21日付で、韓国ネットにこんな記事が投稿されていました。

“남자는 가을을 더 탄다” 진짜일까?

記事タイトルを訳すと…

「男性の方が秋に乗る」本当か?

この記事によると、「秋に乗る」状態をこう定義しています。

 ‘가을을 탄다’고 하면 가을의 영향을 받아 심적으로 침체되는 상태를 일컫습니다.
「秋に乗る」とは秋の影響を受けて心理的にナイーブになる状態を言います。

「秋に乗る」心理状態を分析している箇所が面白かったので、抜き出して簡単に翻訳してみます。

가을이 되면 쌀쌀해지면서 일조량과 일조시간이 부족해져 세로토닌의 분비가 감소하는데요. 행복감을 주는 세로토닌의 분비가 줄면서 우울한 마음이 생긴다는 겁니다. 이를 ‘계절성 우울증’이라고 하고요.
秋になると涼しくなって日照量と日照時間が短くなり、セレトニンの分泌が減少します。幸福感を与えるセレトニンの分泌が減ることにより憂鬱な気持ちになります。

日照時間の長さが人間の精神状態に影響を与えるんですね。

知りませんでした…

タイトルの「男性の方が秋に乗る」と言う部分については、

수확의 계절인 가을, 완벽하지 못한 좌절감과 허무를 느끼는 남성들이 많다는 건데요. 이런 심리적 상태로 출근하는 아침, 부쩍 쌀쌀해진 날씨에 문득 가을을 탄다는 것입니다.
収穫の季節である秋に、完璧になることができない自己嫌悪と虚無感を感じる男性が多くなります。このような心理状態で出勤する朝、涼しくなった気候のため「秋に乗る」のです。

と分析しています。

お米などの収穫の季節である秋に、自己嫌悪と虚無感を感じる男性が多くなる…農耕民族の遺伝子がそうさせるのでしょうか。

自己嫌悪は収穫(地位や年収など)が思ったより少ないことによるものでしょうか。

虚無感はおそらく、「燃え尽き症候群」みたいなことを言っているのかと。

そしてこのネット記事によると、男性の方が女性よりも1.5倍「秋に乗りやすい」らしいです。

確かに韓国にいた時「秋に乗る」という表現は女友達よりも、男友達の方が使っていたように思います。

興味深いですよね、秋になると男性はセンチメンタルな感情になる…

日本の男性もこの「秋に乗る」という感情、共感できるのでしょうか?

私は女性ですが、何となく分かる気がします。

以上、辞書にはのっていないであろう韓国語講座 vol.6でした。

日本語にはない表現「秋に乗る」について書いてみました。

この時期にちょっと憂鬱そうな韓国のお友達(特に男の子)がいたら「가을 타냐?(秋に乗ってるの?)」と聞いてみてください。

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